先日本社のヘアケアセミナーに出席させて
いただきました。
シナリー製品は洗浄成分だけでなく、
保護保湿成分に大きく比重をかけていることを
しっかり伺い、嬉しくなりました。
また、世間的には自然派、安全を謳い
ネットで検索すると上位を占める製品が
非常に微妙な成分を使っていることも、
とても考えさせられました。
コカミドDEAのように、
ココナッツオイルに、水に馴染む部分を
くっつける方式が多いようですね。
そこで
よくみかける3つの洗浄成分について調べてみました。
<コカミドDEA、コカミドプロピルベタイン、ラウレス硫酸ナトリウム>
これらは全て植物油(ココナッツオイル)を原料として合成さ
れた洗剤である。
(ラウレス硫酸ナトリウムは石油由来もありえる)
洗剤は水に馴染む部分と油に馴染む部分
からなる。
名前のうちコカミド、ラウレスは油に馴染む部分。
名称の残りの部分が水に馴染む部分である。
二つをくっつける過程で不純物が生じる。
コカミドDEAは洗浄性は劣るが、泡立ちはよく
石鹸の補助に用いられる。
国際がん研究機関が発がんの可能性を示唆した。
擁護派は発がん性をもつ原料のdeaがそのまま
不純物として残ったためと主張する。
コカミドプロピルベタインは
電気的に2つの性格を併せ持つ洗剤。
通常の石鹸の刺激を和らげる働きを持つ。
皮膚や粘膜への低刺激性には多くの根拠あり。
しかし合成過程での不純物を除ききれない製品は
一部の人に刺激をもたらす。
接触皮膚炎協会はコカミドプロピルベタインを
アレルギーの原因となりうると判定。
ラウレス硫酸ナトリウムは
強力なアルカリ性合成洗剤である
ラウリル硫酸ナトリウム(SDS)の改良型。
SDSは小さくて皮膚への浸透力が高いので
これを大きくして浸透力を弱めている。
しかし洗剤としての力は強いため当然刺激は強い。
合成過程での不純物ジオキサンは国際がん研究機関により
発がんの可能性が高いと分類されている。
<監修 前東京大学大学院医学系研究科准教授
神野茂樹>